『Scene1:発端は…』(kai編)


「んっ…」
腰に鈍痛を感じて目を覚ました鉄生。
「今なん‥時?…げっ!まだ7時かよ…もうちょい寝よ」
………。
眠いのにので、ごろごろと寝返りを打っち痛くない位置を探そうとするのだが…どうにもじわじわ痛いらしい。
(あぅ〜寝れねぇ…そういや陵刀…??
昨日陵刀との激しい事情の後、パジャマだけ着て(着せてもらって?)そのまま寝てしまったらしい鉄生。
隣にいるはずの恋人を探る様に、ベットを手でポスポスたたいてみるが…もぬけの空。
(まだ布団あったけぇなぁ…リビングかな?)
家の主を探すため、ベットから起き上がろうと体を動かした瞬間…
ぴしっ
腰に激痛が走ったらしく鉄生は叫んだ。
「いっ、痛てぇぇぇ!!!」
すると、突然寝室の扉が開き陵刀が顔を出した。
「どうしたの?鉄生くん!?」
朝食を作っていた途中らしく、手にはおたまが握られていた。
鉄生は自分が腰痛で苦しんでいると言うのに、飄々と朝飯を作ってる陵刀になぜだか腹が立った。
これが一種の我侭であり、甘えだとも知らずに…。
「お前が久々に同じ休みが取れたからって、昨日無茶したから腰が痛てぇんだよ!!」
怒鳴るとさらに腰に響いてたらしいく、小さく呻いて顔を顰める鉄生。
(痛たたたっ)
「なんだぁ、そんなことかぁ!なら後で僕が、マッサージしてあげるよvV」
そんな事でよかったよ、と言わんばかりの笑みを浮かべる陵刀。
(もしかして今こいつ、そんなことって言ったか??)
腰の痛みのための安眠妨害→その原因が陵刀…と、言う図式の出来上がってしまった鉄生。
その上、朝の目覚めがあまり良くなかったのも手伝って最高潮に機嫌が悪くなっていた上、今の陵刀の発言でキレた。
「そんな…ことだって!?お前にとってはそんなことでも、俺にとっては大問題なんだ!めちゃめちゃ痛てぇんだぞ!!」
いきなりキレた鉄生に少し驚く陵刀。
しかし、いつものことなので無言で落ち着くのを見守り始めた。
そんな陵刀に気づいているのかいないのか…鉄生そのまま一気にまくし立てた。
「それに恋人の体の事考えながら抱くのが…当たり前じゃねぇの?」
頭に血が上りすぎているのであろう、爆弾発言している事にまったく気付いていない。
一瞬、鉄生の発言にニヤリと厭らしい笑みを浮かべた陵刀だが、よく考えると…
「お前は俺のこと思ってない」
といわれた事に気づき反撃を始めた。
「何それ?僕が鉄生くんのこと考えないで抱いてるって言いたいの??」
こうなれば、もう売り言葉に買い言葉である。
「あぁ、そうだよ!しかもお前、年だから色々としつこいんだよ!!」
この言葉には結構な威力があったらしく、一瞬固まる陵刀。
鉄生はその瞬間を見逃さなかった!
(パジャマ…なんて、今はなりふり構ってらんねぇや)
考えが纏まるや否や…物凄い勢いで走り玄関目指して走り出した。
鉄生が逃げる!と言う行為に対し本能でのみ我に返った陵刀。
「ちょっ、鉄生くんそんな格好でどこに…」
鉄生の腕を掴もうと手を伸ばす陵刀。
しかし、陵刀の手は空を掻いた。
鉄生は、間一髪でそれを擦り抜けたのだ。
そしてそのまま、玄関へ猛ダッシュ!!
追ってくる陵刀に走りながら、
「陵刀のばーか、ばーか」
と、幼稚な捨て台詞を残し外へ飛び出して行ってしまった。


*つづく*

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〜kai様へ〜

こんな素敵企画へのお誘い有り難うございます!
なのに、私の小説が短くて申し訳ないです・・・
長い文が書けなくて・・・
こんなヤツですが、どうか最後までお付き合いしてやって下さいませm(__)m

お名前、一部敬称略しちゃっててスイマセン。
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