『ラフ・メイカー』


Knock Knock・・・

「今こんな顔なのに・・・誰?」
「名乗るほどのモンじゃないんだけどね、みんなには『ラフメイカー』って呼ばれてる。
   キミに笑顔を持ってきたんだ。寒いから、中に入れてくれないかな?」
「ラフメイカー?冗談じゃねーよ!アンタなんか呼んだ覚えはない。俺にかまわず消えてくれ。」

そこに居られたら泣けないだろう・・・


Knock Knock・・・

「アイツ、まだ居たのかよ・・・消えてくれって言っただろう!?」
「ひどいなぁ、そんなこと言われたのは初めてだよ。悲しくて泣いちゃいそう。」
「泣きたいのは俺の方だよ!アンタみたいな奴、呼んだ覚えねーんだから!」


二人分の泣き声遠く・・・


ドアを挟んで背中合わせ、しゃっくりまじりの泣き声。
膝を抱えて背中合わせ、すっかり疲れた泣き声。


「なぁ。お前、まだ俺を笑わせるつもりなのか?」
「それだけが生き甲斐だからね。笑わせないと帰れないんだ。」
「そっか・・・」

今ではアンタを部屋に入れてもいいと思えたが、困ったことにドアが開かない。
たまった涙の水圧だ。


「そっちのドアを押してくれ!鍵は開けたから。」
「・・・・・・・・」
「おい!なんとか言えよ!?」

冗談じゃない!今更俺ひとり置いて、かまわず逃げやがった!!
信じた瞬間裏切った!!


ラフメイカー?冗談じゃない!
逆側の窓の割れる音。鉄パイプ持って、泣き顔で・・・


「キミに笑顔を持ってきたよ。」


小さな鏡を取り出して、俺に突きつけてこう言った。

「キミの泣き顔笑えるよ。」
「ウルセーよ、ばーか。」

呆れたが、なるほど笑えた・・・



*おわり*                       

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〜あとがき兼いいワケ〜

みなさん、この歌知ってますでしょうか?
BUMP OF CHICKENの「ラフ・メイカー」をほとんどそのまま小説にしてみました。
鉄生の口調がちょっと悪いですが・・・(汗)
この曲好きなんですよv
久しぶりに聴いて、「これを陵鉄でやってみよう!」と思って即席で書いてみました。
これって著作権侵害になるのかな?なってたらゴメンナサイm(__)m(オイ)
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